生活保護の5つのデメリット!受給の条件や申し込みまで解説

生活保護制度は、経済的に苦しい人に対して最低限の生活を保障するための公的支援制度です。

しかし、この制度を利用するにはいくつかのデメリットがあります。

生活保護を受けるには、厳しい条件が設けられており、申請プロセスも複雑で時間がかかる場合もあるのです。

今回の記事では、生活保護の受給に関するデメリットとその条件、申し込みプロセスについて解説していきますのでぜひ参考にしてください。

現在、生活保護を検討している人々が、制度の利用する前に知っておく有益なポイントを紹介していきます。

生活保護のデメリット

生活保護のデメリットは以下のようなものがあります。

• 家や自動車を持てない
• 好きな場所に住めない
• ローンを組めない
• 定期的にケースワーカーとの面談が必要

それぞれのデメリットについて具体的にどのような支障があるか1つずつ解説していきます。

家や自動車を持てない

生活保護を受けるためには、ある程度の資産基準を満たす必要があり、持ち家や自動車などの資産がある人は、それらを手放すことが求められる場合があります。

受給者は自己所有の家や自動車を持つことができなくなると、生活の質や自立への意欲に影響を与える可能性があります。

また、将来的に経済状況が改善したとしても、資産を再び築くことは困難です。

このように、生活保護制度は短期的ば安全網として機能する一方で、長期的な自立への障壁となることもあります。

好きな場所に住めない

生活保護受給者は住宅扶助を利用することが多いです。

しかし、この扶助には家賃の上限が設定されており、その範囲内でしか住居を選ぶことができないです。

これにより、都心部や希望する地域に住むことが難しくなる場合があります。

また、生活保護受給者は不動産仲介業者や大家からの偏見により、住居を探す際に断られることも少なくないです。

このような制約は、受給者の居住の自由を大きく制限し、生活の質に影響を与える可能性があります。

ローンを組めない

ローンを組めないというデメリットは、将来的な資金計画に大きな影響を与える可能性があります。

生活保護受給者は、金融機関からのローンやクレジットカードの新規契約が困難です。

また、既存の借金がある場合でも、生活保護費での返済は禁止です。

これまで金融機関のローンを利用して生活をしていた人は、ローンを組めないことに注意が必要ですね。

家族や親戚にバレる

生活保護の申請過程では、家族に対して援助ができないかを確認するための照会が行われることがあります。

その際に家族に自分が生活保護の申請をしていることがバレます。

これにより、プライバシーの侵害や家族間の関係にまで影響を与える恐れがありますよ。

経済的な援助が期待できない、または家族関係が複雑な場合、この紹介は申請者にとって大きな心理的負担です。

ただし、DVや虐待などの特定の事情がある場合は、扶養照会を拒否することも可能です。

定期的にケースワーカーとの面談が必要

ケースワーカーとの面談は、受給者の生活状況や自立に向けた進捗を確認するために行われます。

面談の頻度は人によって異なりますが、一般的には年に数回から月1回程度です。

面談では、受給者の生活状況や健康状態、就労の可能性などが詳細に話し合われ、必要に応じて生活改善のアドバイスや就労支援が提供されます。

しかし、これらの面談は受給者にとって時間的な負担やプライバシーの問題を感じさせることもあり、自立へのプレッシャーとなることもあるので、デメリットと捉えられることもあるのです。

生活保護を受けていてもできること

保護を受けている人でも、一定の条件下で働くことは可能。

収入が最低生活費以下であれば、仕事をしながら生活保護を受給することができますよ。

さらに、社会保険に加入することも可能で、健康保険や厚生年金保険に加入している場合は、そのまま継続することができまるのです。

ただし、国民健康保険や後期高齢者医療制度には加入はできません。

生活保護受給中に働くことで、収入認定額から必要経費や各種控除を差し引くことができるので、結果的に使えるお金が増えることもあります。

生活保護を受けていてもできることは以下のようなことがあります。

• 旅行やレジャー
• お酒やたばこ
• ペットの飼育

それぞれの項目を解説していきます。

旅行やレジャー

生活保護受給者でも、必要経費を節約しながら旅行やレジャーを楽しむことは可能。

事前の届出が必要であり受給額に影響する場合があるため注意が必要ですね。

贅沢な旅行は避け、公的支援の範囲内で計画することが求められます。

お酒やタバコ

生活保護を受けている人でも、お酒やタバコを購入することは可能。

支給される生活保護費は最低限の生活を送るためのものです。

支給基準内での自由に使える金額だということを認識しておく必要があります。

生活保護受給者がお酒やタバコにお金を使うことは、社会的な非難の対象になることがあるため、注意が必要ですね。

ペットの飼育

生活保護受給者でもペットを飼育することが可能。

ただし、ペットにかかる費用は自己負担となり、生活保護の給付金から支出することは認められていないです。

ペットを飼うことで生活が困窮しないよう、責任を持って管理する必要があります。

生活保護を受けられる条件

生活保護を受けるための条件は次の4つです。

• 収入が居住地の最低生活費より低い
• 車や持ち家を持っていない
• 障害や病気などで働けない
• 家族や親族ばどから支援を受けることができない

これらの条件を満たしていて生活が苦しい人が生活保護を受けることができます。

今「お金がないから」というだけでは、生活保護は受給できないですよ。

最低限の生活が出来たり、貯蓄などがある場合は、生活保護の対象外です。

それではこれらの条件をもうすこし詳しく解説していきます。

最低生活費よりも収入が低ければOK

生活保護を受けるためには、世帯全体の収入が最低生活費を下回っていることが前提。

最低生活費は、日本国憲法第25条で保障される「健康で文化的な最低限の生活」を送るために必要な費用として、厚生労働省が毎年算定しています。

例えば東京都で一人暮らしの場合、月収が13万円以下であれば生活保護の申請は可能です。

支給される最低生活費は住んでいる場所や地域の福祉事務所、または世帯の人数によって変動します。

自分の住んでいる地域の最低生活費がいくらに設定されているかはこちらのサイトで計算することができますよ。

家や車を持っていない

生活保護を受ける際には、自動車の所有は基本的に認められません。

車は資産性があるので、売ることで生活費にあてられると考えられています。

ただし事業のために車が必要な場合や、通院・通勤の時に自動車以外の交通手段の利用が難しい場合には自動車の所有が認められる場合もあります。

さらに、生活保護を受ける場合は家賃の上限額を超える物件に入居している場合は、転居をするように指導されます。

家賃の安いアパートや公営住宅への転居が必要になるのです。

持ち家の場合は、資産価値に応じて売却を指示されることもあります。

どうしても住み慣れた場所から引っ越したくない場合、生活保護を受ける前に市役所などで相談してみるのがおすすめです。

病気などで働けない

生活保護を受けるには、収入が少ないだけでなく、病気や障害またはケガなどの理由で働くことができないことも条件になります。

働くことができる人は、生活保護を受けるのではなく、働いて稼いだお金で生活することを求められているからです。

ただし、仕事を探す期間だけ生活保護をうけるということも可能ですよ。

生活保護は病気やケガなどが理由で働いてお金を稼ぐことができない人のための制度ということですね。

家族や親戚から支援を受けられない

親族からの経済支援を受けられないことは生活保護を受ける条件になっています。

両親や兄弟姉妹から支援を受けて生活ができる場合は、生活保護を受けることはできません。

生活保護を受ける前には、家族からの支援を受けることができないかを確認する照会が行われます。

ただし、虐待やDVなどで親族に自分の情報を知られると危険になってしまう場合は、親族への連絡を控えてもらうこともできます。

生活保護を受けるまでの流れ

生活保護を受けるには、一定の条件を満たす必要があります。

生活保護を受けるまでの流れは、大きく分けて次のようになります。

• 福祉事務所で生活保護を受けたいと伝える
• 調査が行われる
• 結果の通知・受給開始

生活保護は、自立を目指すための一時的な援助であることを忘れずに、必要な手続きや相談をおこないましょう。

では、各流れを詳しく解説していきますね。

福祉事務所で生活保護を受けたいと伝える

まずは福祉事務所の窓口に相談に行くことから始まります。

福祉事務所の窓口で生活保護を受けたいと伝えると、担当者が必要な書類や手続きを説明してくれます。

生活保護を受けるためには、収入や財産、家族構成などの状況を証明する必要があります。

具体的には、身分証明書や預金通帳、家賃の領収書などの書類を求められる場合が多いです。

また医師の診断書や障害者手帳の提示などが求められる場合もあります。

福祉事務所の窓口に書類を提出したら、担当者が生活保護の審査を行います。

調査が行われる

所定の書類を添付して提出後、市区町村の担当者が自宅や勤務先などに調査に来ます。

調査では、収入や財産、家族構成、生活状況などを詳しく聞かれます。

調査の結果次第で、生活保護の支給決定が下されます。

調査は厳しく行われるので、虚偽の申告は絶対してはいけません。

結果の通知・受給開始

調査の結果によって生活保護の対象になるかどうかが判断されます。

結果は約1か月以内に通知が来ます。

生活保護の対象となった場合は、受給開始日から生活費や医療費などが支給されるのです。

生活保護は自立するための一時的な援助であることを忘れないで、就労や教育などの支援も積極的に利用することが必要です。

生活保護以外に生活を楽にする方法

生活保護以外にも生活を楽にする方法とは 何でしょうか？

その方法は、仕事を見つけ、借金をなくすことです。

この方法を取り入れることで、収入を増やしたり、支出を減らしたりすることができます。

それでは生活保護以外に生活を楽にする方法について、詳しく紹介していきますね。

仕事を見つけるなら職安

仕事を見つけるには、どこに相談すればいいのでしょうか?答えは職安です。

職安とは、公共職業安定所の略称で、求職者と求人者をマッチングさせるサービスを提供しています。

職安では、無料で職業相談や職業紹介を受けることができ、また職業訓練や就職支援金などの制度もあります。

職安を利用すれば自分に合った仕事を見つけることができるかもしれないです。

債務整理のことはまず弁護士に相談

生活保護を受ける前に借金をしていて、生活が苦しいという人もいるのではないでしょうか。

そんな人に検討してもらいたいのが債務整理になります。

債務整理とは、借金を減らしたり、返済計画を立てたりすることで、借金問題を解決する方法です。

債務整理には、自己破産や任意整理などの種類がありますが、どれも専門的な知識が必要です。

そのため、債務整理のことはまず弁護士に相談することが大切。

弁護士に相談すれば、自分に最適な債務整理の方法を教えてくれますし、さらに手続きも代行してくれます。

借金による負担を少しでも軽くしたいという人は、まずは弁護士に相談してみましょう。

よくある質問

生活保護に関する疑問や不安を持つ方は多いと思います。

ここでは、生活保護に関するよくある回答をまとめました。

これから、生活保護を受けようと考えている方や、すでに受給している方も参考にしてください。

生活保護を受けようか迷っています。受けた方がいいですかね？

生活保護制度は、経済的に困難な状況下にある人々を支援するためのものです。

申請資格は、収入や資産が一定基準以下であることなど、いくつかの条件があります。

受けるべきかどうかは、個人の状況によって異なりますが、必要な支援を受けることは恥ずかしいことではないですよ。

適切なアドバイスを得るために、社会福祉事務所や専門家に相談するのがおすすめです。

生活保護を受けたくないけど、生活が苦しいです。何か良い方法はありませんか？

生活が苦しいと感じているが、生活保護を受けたくない場合、ほかにも支援策があります。

例えば、国から一時的にお金を借りることができる生活福祉資金貸付制度です。

他にも、住宅支援や医療費の助成など、様々な公的支援を受けられる可能性があります。

生活が苦しいと感じたら、まずは近くの市役所などで相談してみましょう。

まとめ

生活保護は、生活に困窮した人に国や自治体が必要最低限の生活費を支給する制度です。

今回の記事では、生活保護の以下の5つのデメリットについて詳しく解説しました。

慢性的にお金が足りていなくて、生活が苦しい人には生活保護の利用がおすすめです。

最後に、生活保護を受けるかどうかを決める際には、十分考慮してください。