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【東京 マネー 最新ニュース】2024年「新NISA」で若者の資産所得が倍増する?制度浸透が経済成長につながるワケ

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ニュース概要

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政府・与党はNISA(少額投資非課税制度)拡充について、現在のNISAとつみたてNISAを一本化し、年間投資上限額を360万円、生涯の投資上限額を1,800万円とする案で最終調整に入った。これで岸田政権が発足時に掲げた「資産所得倍増プラン」は実現するのか。変更点と導入後の影響について考えたい。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

生涯の投資上限1,800万円へ。2024年「新NISA」の方針固まる

NISA(少額投資非課税制度)について、政府・与党は現在のNISAとつみたてNISAを一本化し、年間投資上限額を360万円、生涯の投資上限額を1,800万円とするNISAの新制度(新NISA)を導入する案で最終調整を行っている。

1,800万円のうち、1,200万円は株式投資などにも使える成長投資枠とする案で調整しているようだ。

投資可能期間と運用期間も、それぞれ無期限となる。

2024年度の導入を目指しており、現行の制度とは切り離して取り扱うとされている。

老後2,000万円問題との兼ね合い

今回、新NISAが投資上限1,800万円となったのは、2019年に金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」の中で発表された、「老後2,000万円問題」と深く関係している。

金融庁のシミュレーションによると、毎月10万円を積み立てて、年利3%で運用すると13年7ヵ月で2,000万円の達する。

10万円×163ヵ月で投資元本部分は1,630万円、運用収益が370万円になる計算である。

もう少しリスクを取って株式投資利回り近い年利6%で運用すると、11年7ヵ月で2,000万円に達するとされており、投資元本部分が10万円×139ヵ月で1,390万円、運用収益が610万円という計算である。

いずれも複利で長期間運用することによる「複利効果」を最大限に活かす運用を前提としている。

NISAはどこまで浸透?

日本証券業協会が2022年6月30日に「NISA口座開設・利用状況調査結果について」という資料を開示しているが、2022年6月末時点でのNISAの総口座数は1,109万口座となっており、そのうち一般NISAが675万口座、つみたてNISAが434万口座となっている。

一般NISAは、番号未告知者の残高のない勘定未設定口座が2022年1月にの税法改正で廃止されたため、2021年末の769万口座から減少しているが、つみたてNISAの口座は2021年末の339万口座から28.2%増加している。

つみたてNISAにおける投資未経験者の割合は88.7%となっており、投資未経験者に投資を始めさせるきっかけとして、つみたてNISAが一定の役割を果たしたことは間違いない。

つみたてNISAについては、20代~40代の利用が圧倒的に多く(つみたてNISAにおける同世代の口座数は全体の81.5%に達する)、若年層を中心に長期間の積み立て投資+複利効果という投資手法が浸透しつつあると言える。

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