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【東京 法人保険 最新ニュース】損保4社の価格調整疑惑 火災保険の不採算、不正の温床に

法人保険

ニュース概要

三田 敬大

損保各社が分担してリスクを引き受ける企業向け保険で、保険料を事前調整していた問題が広がりを見せている。幅広い業種で価格調整が慣習化していた疑いが強まっており、金融庁は追加の報告徴求命令を出した。問題の背景には、火災保険全体が不採算事業になり下がっている構造問題も関係している。

 大手損害保険4社が「共同保険」の保険料を事前調整していた疑惑が広がっている。金融庁が8月上旬、追加の報告徴求命令を出したほか、公正取引委員会もカルテルの疑いがあるとして調査に乗り出した。

 すでに関与を認めている東急向けの保険に続き、仙台国際空港や首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)といった交通インフラ、石油元売り、鉄鋼会社向けでも同様の動きがあるとの情報が出始めている。仮に広範な業種にわたり価格調整が慣習化していたならば、損保各社に対する信頼感の低下は避けられない。

 共同保険とは、事故や災害が発生した際に支払う保険金が巨額となりやすい、製造業やインフラ系企業など設備や物件を多く抱える企業向けに考案された保険の仕組みだ。火災保険や賠償責任保険などに適用されており、複数の損保が分担して損失を引き受ける。

 一般的には、保険をかけたい企業が損保各社に入札方式で保険料率の見積もりを求め、料率の水準や条件などを考慮し、保険を契約する企業が最終的に各社のシェアを決める。

 損保各社が経営努力によって損失を出さないギリギリの水準まで保険料率を引き下げ、シェア拡大を狙う競争が活発化すれば、企業はなるべく低い保険料で契約を締結できるはずだった。

 
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