「給与」と「外注費」の違い
外注費と給与の主な違いは、以下のようになります。
■給与⇒雇用している従業員へ役務の対価として支払う
給与は、雇用している従業員へ労働の対価として支払うものです。従業員は、雇用時に事業主と雇用契約書を締結し、法律と契約に基づいて労働をします。事業主は、雇用契約中の労働日数や労働時間を計算し、毎月定められた日に所定の給与を支払い、必要に応じて社会保険加入や源泉徴収を行います。
■外注費⇒業務委託している外注先へ成果の報酬として支払う
一方、業務委託は業務委託している外注先が仕事を完成させることを目的に取引先と契約を結びとしており、その結果に対して報酬を支払うものです。業務委託をする際には業務委託契約書や請負契約書などを締結しますが、外注の場合、残業や労働時間の規制などは基本的にありません。
また、外注の場合は支払いも仕事の依頼に応じて定期または不定期になり、労働保険や社会保険加入の義務もありません。
なお、従業員の給与にかかる消費税は不課税となり、インボイス登録事業者であれば、外注費にかかる消費税は課税仕入れ扱いとなります。
■支払手数料と外注費の違い
給与と同様に外注費と混同しやすいものに支払手数料があります。支払手数料とは、弁護士や税理士、会計士などに業務を依頼した場合に発生する費用を計上する勘定科目です。例えば税理士に申告業務を依頼したり、税務調査の対応を依頼したりする場合の費用は、支払手数料として処理します。しかし、業務を外部に委託することから、支払手数料と計上すべきものを外注費として処理してしまうケースがあるようです。士業にあたるサービスに対して支払う報酬は、外注費ではなく、支払手数料となることも覚えておきましょう。
(本文の続きは、以下のリンク先にあります)