日本の賃金に希望はないが、出来ることから対策するしかない
公開日 2021年8月31日 更新日 2022年3月13日
世界主要各国と比べて、日本の平均賃金が低下していると言われて久しくなります。
こちらのページで、日本の平均賃金の国際比較がまとめられていましたので取り上げてみます。
【参考記事】
物価も税金も異なるので一概に言えませんが、こちらの記事と併せて要約すると
- 過去30年間日本の平均賃金がほとんど増えていない。
(G7では下から2番目に低い水準) - 賃金と連動するように日本の正社員のやる気は低下しており、なんと今や世界最低水準。
(「熱意あふれる社員」の比率が日本はたった6%しかおらず、139カ国中132位)
ということのようです。
(図の引用:世界の平均賃金ランキング、1位はアメリカ。日本は何位?)
これだけ長期間にわたり給与水準が変わらないと、従業員はやる気とか能力向上以前に、まず将来の生活不安が先に立つのではないかと思います。文中でも指摘されていますが
・企業による人件費の削減
・非正規雇用者の増加
・少子高齢化
日本人の給与はこれらの問題が複雑に絡み合って停滞しており、簡単に解決する問題ではありません。
日本国内では、平均賃金は変わらず物価上昇もしていませんから一見何事もないように暮らせていますが、他国では毎年インフレで賃金も物価も上がるのが当たり前です。
今はまだいいかもしれません。しかし、10年後はどうでしょう?20年後は?
安穏としているうちに気付いたら、他国に比べて賃金が安く、その割には物価もサービス対価も激安で買い叩かれる国、老衰国家ニッポン。そんな風になってしまうことを懸念します。
とはいえ、30年も横ばい状態の平均賃金の傾向は簡単には変わらないでしょうし、個人レベル・一企業レベルの努力で何が出来るかと言えば、独自で出来ることなんてしれています。
しかしながら文句を言っていても何も変わりません。自らが置かれた状況の出来る範囲で対策するしかないのです。
個人レベルでは年齢関係なく働けるうちは働くとか、副業するとか、節約するとか、投資で資産を増やすとか。投資でしたら、経済発展が著しい海外の国に投資するというのは悪くないかもしれません。
企業レベルでは優秀な人材に平均以上の賃金を出すとか、コロナ禍の最中ですから健康に対する従業員福利厚生を手厚くして間接的な付加価値を上げるという手立ても考えられるでしょう。企業年金制度の導入などもいいと思います。
テレワークの普及などで仕事の形は刻々と変化しますが、この難しい時代を生き抜くにはそこで働く人の活性化が不可欠だと思います。そのために給与アップは間違いなく最重要な要素のひとつです。
法人保険についても平成の時代では節税など決算対策のツールとして使われることが多くありましたが、これからの時代には財務諸表などには表れない企業の成長ポテンシャルアップのためのツールとして活用するのもひとつの手かもしれません。
ご参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
【経歴】
1979年生まれ 京都市出身。
同志社大学経済学部卒業後、日本ユニシス株式会社(現BIPROGY 株式会社)入社。一貫して金融機関向けITシステム開発業務に携わる。
金融システム開発の現場で、2007年~2009年頃のリーマンショックによる経済の大混乱、強烈な景気後退、資産の激減などを目の当たりにする。
その経験から、「これからの日本人の合理的な資産形成・防衛に、正しい金融リテラシーが絶対に必要」という強い思いを持ち、2011年4月 株式会社トータス・ウィンズに入社。
中小企業に特化したリスクマネジメント対策のコンサルタントとして、500社以上の中小企業、1,000人以上の保険相談業務に携わる。2015年、代表取締役就任。
法人保険活用WEBサイト『点滴石を穿つ』を運営する一方で、法人向け保険代理店として、東京都中央区を中心にコンサルティング活動を行なう。
【趣味】
美術館巡り、千葉ロッテマリーンズの応援
【自己紹介】
中小企業向けの金融商品が数多ある中で、わたしは一貫して『100%顧客優位な商品選び』をポリシーに中小企業経営者向けの保険活用プランニングを行なってきました。
これまでのキャリアでの最大の学びは、『お金やお金の流れに関する知識や判断力=「金融リテラシー」は、私たちが社会の中で経済的に自立し、生き抜くために必要不可欠』ということです。
そして金融・保険に携わるプロとして、何よりお客様に対する誠実さ・真心・信頼関係より大切なものはないと考えています。
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