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【東京 相続・事業承継 最新ニュース】相続対策を後回しにする人ほど損をする納得事情

相続・事業承継

ニュース概要

清田 幸弘 : ランドマーク税理士法人代表税理士

(画像:『《改訂2版》相続専門の税理士、父の相続を担当する』より)
2023年度の税制改正によって、相続の生前贈与に関するルールが大きく変わることになりました。相続専門の税理士として、これまで7000件以上の相続税の申告を手掛け、2021年には自身の父の相続を経験した清田幸弘氏が、この改正によって、より強く実感していることがあるといいます。
本稿では、清田氏の新著『《改訂2版》相続専門の税理士、父の相続を担当する』から一部抜粋、再構成しお届けします。

2024年からルールが変わる

生前贈与には2つの方法があります。1つ目は「暦年贈与」といわれる方法です。贈与税には年間110万円の基礎控除があり、毎年この範囲内で贈与すれば税金がかかりません。しかし、相続税を節税する目的で駆け込みで贈与をして財産を減らすことを防ぐために、これまで、相続から3年前までの贈与財産については、相続財産に加算して相続税が課税されていました。これが「3年以内の持ち戻し」です。

この持ち戻しの期間が3年前から7年前に延びました(2024年1月1日以降に贈与した財産に適用。持ち戻し期間は相続開始日が2027年から2030年まで段階的に引き上げ)。

なお、4~7年前の間に贈与した財産の合計額から、100万円を控除できます。今後、この暦年贈与を使って、相続が発生するまで7年以上にわたって、毎年100万円を贈与した場合、相続発生後に相続財産に加算される贈与財産の額が、単純計算で300万円から600万円に増えることになります(100万円控除後)。

2つ目は、「相続時精算課税制度」といわれる方法です。相続時精算課税 制度は一定の条件で行う贈与について、合計2500万円までは贈与税が発生せず、相続時に相続財産に加算して相続税を計算する、というものでした。ですが、額の多少にかかわらず贈与をするたびに申告する必要があり、煩雑さなどから、利用が進んでいない状況がありました。

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