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【東京 税対策 最新ニュース】今までお金持ちを優遇しすぎた日本。元国税が今すぐ導入を勧める「富裕税」とは?

税対策

ニュース概要

かねてから不公平感が指摘されてきた日本の税制度。事実、「金持ち優遇」と言われても仕方がないのが現状となっています。そんな我が国に「富裕税」の導入を強く推奨するのは、元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんはメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で今回、富裕層の資産に1%課税するだけで我が国の懸案事項はほぼ解決するとして、自身が考える富裕税の仕組みを解説しています。

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金持ちを優遇しすぎた日本。今こそ金持ちにも優しい「富裕税」の導入を

先日、政府与党が年収30億円以上の超富裕層の増税を検討しているということが報じられました。「1億円の壁」と呼ばれる「年収1億円を超えると税負担が下がっていく」という現状を考え、富裕層の負担を増やそうということです。

このメルマガでも何度かご説明しましたが、今の日本では、年収が大きくなるほど所得税の税負担率が上がる仕組みになっています。が、年収1億円を超えると、逆に税負担が減っていくのです。

岩波新書の『日本の税金』(三木義一 著)でも、日本の所得税が所得1億円までは税率が上がっていきますが、1億円を超えると急激に税率が下がるというデータが載せられています。所得1億円の人の実質税負担率は28.3%ですが、所得100億円の人は13.5%まで下がるのです。このデータは、政府の諮問機関である日税専門家委員会に提出された資料です。

また筆者の試算では、億万長者とフリーターを比較した場合、億万長者の方が税負担率は低くなることが多いのです。以下は、年収5億円の配当収入者と年収200万円のフリーターの実質的な税負担の比較です。配当収入者というのは、大企業の株などをたくさん持ち多額の配当などを得ている人のことです。富裕層の多くはこういう形で収入を得ています。

5億円配当収入者  200万円フリーター
所得税、住民税  約20%       約6%
社会保険料    約0.5%         約15%
消費税負担率   約1%         約8%
合計       約21.5%       約29%

現行税制に照らし著者が作成

なぜ所得が高い人の実質負担率が下がるかというと所得が高い人は「配当所得」の割合が高くなるからです。日本では、株式の配当などからの収入の税金は著しく抑えられています。おおむね20%で済んでしまうのです。

そして富裕層の実質税負担が少ないもう一つの要因が社会保険料です。国民の税負担を検討する上では、税金と同様の負担である社会保険料も含めたところで、考えなくてはなりません。社会保険料というのは日本の居住者であれば、一定の条件のもとで必ず払わなくてはならないものです。そして社会全体で負担することで、社会保障を支えようという趣旨を持っており、まさに税そのものなのです。

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