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【東京 税対策 最新ニュース】児童手当“拡充”でも扶養控除“縮小”で「増税」に!結局いくら手取りは増える?【年収別・試算表付き】

税対策

ニュース概要

深田晶恵:ファイナンシャルプランナー(CFP)、生活設計塾クルー取締役

写真:勉強する高校生たち

児童手当を拡充するのと引き換えに、扶養控除を縮小する案の検討が政府・与党内で進んでいる。控除縮小は実質的な「増税」だ。では、手取り収入で考えると結局いくら増えるのか?年収600万~1400万円の9パターンで試算してみた。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

児童手当拡充のアメと
扶養控除縮小のムチ…効果はあるのか

 例年12月15日前後に「税制改正大綱」が発表される。これを基に翌年度の税制改正案が作成され、年明けの国会で法案が成立すると4月から新しい税制が施行される流れになっている。

 今年の改正案は、定額の所得減税の期間や賃上げ促進税制など重要なトピックがいくつかあるが、筆者が注目しているのは、「子どもの扶養控除の見直し」である。

 政府の少子化対策の一環で、来年10月(給付は12月からを予定)から児童手当が拡充されることは決まっている。拡充のポイントは次の3点だ。

(1)中学生までだった支給対象を高校生まで拡大
(2)親の所得制限の撤廃
(3)第3子以降の子の手当額拡大

 子育ては何かとお金がかかるので、手当の金額のアップや対象者が増えることは大きなメリットだろう。

 一方、児童手当を高校生まで拡大するのに伴い、「扶養控除」は廃止または縮小することが検討されてきた。控除が減ると、税金が増える。つまり、児童手当の支給で収入が増えても、控除の見直しにより手取り額は減るのだ。差し引きすると、実際に「使えるお金」は結局いくらなのか、多くの人が気になる点だろう。

 高校生の児童手当拡大が決まった当初は、扶養控除は全額廃止の案が出ていたが、批判も多く(当たり前だ)、縮小の方向へシフトした。この原稿を書いている最中に「所得税の扶養控除額は現行の38万円から25万円に縮小する案を検討」というニュースが飛び込んできた(適用は2026年から)。

 そこで、年12万円(月額1万円)の児童手当と引き換えに、所得税の扶養控除が25万円に縮小(住民税は33万円から12万円へ縮小)すると「いくら増税になるのか」を年収別に試算した。そして、手取り収入は結局いくら増えるのかを表にまとめた。

「全額廃止」も試算してあったので、参考までに載せておく。全額廃止だと、児童手当をもらっても増税の悪影響が強く、恩恵がかなり少ない、年収によっては増税額が手当てを上回る。ある意味、トリックである。これでは批判されて当然だ。

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