市民団体『STOP!インボイス』は制度廃止を求めてネット署名を実施。3月末時点で3万7342筆が集まっている
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『インボイス制度』をご存じだろうか。聞き慣れないこの言葉が、コロナで弱ったフトコロに大打撃を与えるというのだから、ただ事ではない。

元・静岡大学教授で税理士の湖東京至さんが解説する。

インボイスとは、日本語に直訳すると請求書や領収書のこと。ヨーロッパでは、これらの書類に税務署に登録された番号が印字されていて、取引の場で使われています。この仕組みを『インボイス制度』といって、日本でも昨年10月から登録番号の申請が始まりました。本格的な導入が間近に迫っているのです

インボイスは全事業者が対象となる。特に影響が大きいのは、年収や年間の売り上げが1000万円以下で、企業を相手に取引をしている『免税事業者』。消費税の納税が免除されてきた人たちだ。その業種は幅広く、全国1000万人超に上ると言われるほど。

いちばん打撃をこうむるのはフリーランスで働く零細事業者たち。個人タクシーの運転手や『ウーバーイーツ』など食事の配達員、農業を営んでいる人、軽トラックで配達を請け負うドライバーなどが該当します。建設業の一人親方、生命保険の営業を行う“生保レディー”も含まれています。また、タニタが導入して話題になりましたが、社員と業務委託契約を結び外注するような場合もインボイスの対象となります」(湖東さん、以下同)

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