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【東京 国際 最新ニュース】中国、不動産と電気自動車の2つの武器を失って墜落へ。さらに日本より悲惨な年金破綻と介護問題が襲いかかる

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ニュース概要

中国経済が大きく失速している。不動産バブルの崩壊で、住宅と自動車の2つの「リーディング・インダストリー」を失う。さらにここから超高齢社会が到来し、年金財政破綻と高齢者破綻が国民を苦しめていく。(『 勝又壽良の経済時評 』勝又壽良)

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中国最大の産業「不動産」が沈没、次の稼ぎ頭は…

中国最大の産業は、不動産開発関連である。GDPのおよそ30%を占めるとされる。それだけに住宅産業の長期不振が、中国経済へ与える影響は大きい。

中国政府は、住宅に次ぐエースとしてEV(電気自動車)の成長に期待をかける。だが、国内市場は需要の天井圏にさしかかったので、輸出増加を目指すほかなくなった。

EV輸出の増加となると、貿易摩擦を引き起こし兼ねない。現に、EU(欧州連合)が中国EVのダンピング調査を始める事態になっている。EUは、自動車の母国である。EUにとってはメンツにかけても、中国EVの輸出急増は受け入れがたいとして警戒姿勢をみせる。雇用を奪われるのが理由だ。中国は、EV輸出も頭打ちになれば、国内経済の牽引役を失うことになる。それだけに危機感を深めている。

中国経済は大きな岐路に立たされている

中国経済は、1979年の改革開放政策から約半世紀を経た現在、大きな岐路に立たされている。

習近平国家主席は、この危機を「統制経済手法」で乗り切ろうとしている。鄧小平の改革開放政策の否定だ。中国経済が、現在の危機を迎える主因は、改革開放政策にあったのでなく、徹底化しないで不十分な形で進めたことである。市場経済政策が、共産主義思想に反するという教条主義は、改革開放政策をねじ曲げてしまった。

中国共産主義は、縁故主義でもある。新中国を建設した元老の子弟(紅二代・紅三代)を経済面で優遇するという特権を認めてきた。これが、固定資産税(不動産税)や相続税を設けないという「富裕者天国」をつくり出した背景である。

その代替が、土地国有制を「悪用」した土地売却益を地方政府の主要財源にする「土地本位制」(学術用語でない)である。これが、不動産バブルを生み出し、これまでの中国経済発展基盤をひっくり返す事態を引き起こした。「急がば回れ」である。経済発展に近道はないのだ。

教条主義が生んだ破綻

中国の不動産開発企業の発展は、不動産バブルのあだ花である。世界の経済史を見れば分かるように、バブル経済を引き起こした國の経済は、再起不能に近い打撃を受けてきた。オランダのチューリップ投機、英国の南海泡沫会社事件、米国の世界大恐慌、日本の平成バブル、中国の不動産バブルが歴史に残るバブルである。この中で、米国だけが再起に成功しさらなる発展を遂げた唯一の例である。米国には、「プラグマティズム」という哲学がある。絶えず、イノベーションを続ける「改革思想」である。

中国は、不動産バブル崩壊後の政策に古色蒼然としたマルクス主義を持ち出している。いっさいの市場改革を認めない教条主義が、バブル崩壊後の中国経済立て直しに役立つはずがないからだ。ここは、鄧小平の改革開放政策に戻るべき時期である。

だが、習近平氏のメンツはそれを許さないのだ。こうして、中国は人口高齢社会突入という時代背景で、右往左往するほかない宿命を負わされている。習近平独裁がもたらす国家衰退と言って良かろう。

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