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【東京 社会 最新ニュース】年間6万8千人が孤独死。今の日本は高齢者が誰にも看取られずに亡くなり放置される“尊厳”なき国

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年々増加の一途をたどり、社会問題となっている高齢者の孤独死。「尊厳のある死」の対極に位置すると言っても過言ではない孤独死なき社会は、果たして実現可能なのでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では健康社会学者の河合さんが、孤独死問題に潜んでいると思われる根本的要因について「会社」をキーワードに考察。自身も「孤独死は他人事ではない」とした上で、この問題について議論を深める必要性を訴えています。

尊厳を最後まで守る社会とは?

1年間で「孤独死」する高齢者が、約6万8,000人に上るとする推計結果が公表されました。内閣府は昨年8月に、孤独死・孤立死の実態把握を目的とした作業部会を開催。2013年の4月に総務省から、自治体に対し、孤立死や孤立に対する取組についての重要な勧告が出されているため、作業部会はあくまでも「政府における主な取組」と位置付けました。

部会では「孤独死なのか?それとも孤立死なのか?」という言葉の選定や定義づけからスタートし、なぜ実態把握が必要なのか?なぜ、孤独死・孤立死が問題なのか?など、さまざまな観点から議論を重ねてきました。

で、今回。今年1月~3月に自宅で亡くなった1人暮らしの人が全国で計2万1,716人。そのうち8割が65歳以上の高齢者が占める現状を確認し、これを年間ベースに置き換え、「65歳以上の高齢者の孤独死は、年間6万8,000人」と推計。2011年にニッセイ基礎研究所が公表した2万7,000人を大きく上回っていることがわかりました。

また、令和4年に亡くなった65歳以上の高齢者は1,439,437人ですので、約5%もの人が孤独死してる計算になります。20人に1人です。

ここでの孤独死とは、「誰にも看取られることなく死亡し、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の形態」と定義しています。つまり、亡くなる高齢者の約5%が、他者に気づかれずに亡くなり、その状態のまま“誰か“に気づいてもらえるまで放置されているのです。

作業部会の議事録には「尊厳」という言葉が何度も登場しているのですが、人の尊厳という視点で「死」を考えると、「孤独死という死のない社会」の実現が重要な課題であることは間違いありません。

孤独死問題については、地域との連携、見守り、コミュニティ作りなどの対策が真っ先に浮かぶのですが、なんかそれだけじゃない、もっと根本的な問題が潜んでるように思えならないのです。

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