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【東京 経済 最新ニュース】米国経済は本当に好調なのか?日本では報道されない不吉な指標。2024年に不況入りとの予測も

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ニュース概要

アメリカ経済の好調が伝えられている。実際の数値を見ると、たしかにそうだ。しかし、本当に好調なのだろうか?日本では報道されることのない別の数値と指標を見てみる。(『 未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ 』高島康司)

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米経済は本当に好調なのか?

米経済の好調さを伝えるニュースばかりが報道されている。

2023年第4四半期(10~12月)の成長率は前期比3.3%(年率換算)であった。「FOMC」が想定する潜在成長率1.8%を上回る成長が6四半期続いている。

その内容は、経済の柱である民間最終需要がけん引しており、原動力は個人消費である。それを支えるのが雇用の拡大で、労働需給の逼迫がもたらす高い賃金上昇が、実質賃金の上昇率を高止まりさせている。

また、個人消費を巡っては、新型コロナパンデミックにおける巨額の財政支出で生じた過剰貯蓄の取り崩しが枯渇することや、学生ローンの返済免除が止まって返済負担が消費を圧迫することが懸念されていた。だが、実際には堅調であり、着実な経済成長を支えている。アトランタ連銀の予測モデル「GDPナウ」は今年1~3月、実質4.2%の成長を見込んでいる。

さらに、「米労働省」が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.1%上昇した。アメリカのインフレは落ち着いてきており、「米連邦準備制度理事会(FRB)」がいつ利下げに転じるかが注目されている。

このような報道だ。しかし、筆者には複数のアメリカ人の友人がいるが、彼らの現地からの報告では、「景気がよいとは到底思えない。支持率の低迷に悩むバイデン政権が経済指標を操作しているのではないか」と言う。こう証言する筆者の友人たちは、大都市に住む専門職が多い。彼らは、「大手企業のリストラはものすごい」、「都市には日増しにホームレスの数が増えている」、「周囲で生活困窮者が明らかに増えている」などと証言する。

また、アメリカの西海岸と東海岸に頻繁に出張している会社経営者の友人たちも、「ロサンゼルスやサンフランシスコの中心街はホームレスであふれている」「ニューヨークを中心に東海岸の大都市を訪れたが、どの都市でも比較的によいレストランはガラガラだった」と言い、とても景気がよいとは思えない状態だと証言している。

確かに米メディアでも、アメリカの景気のよさに疑問を呈する記事がやたらに多いことに気づく。上昇しているののは株価だけで、実態経済は厳しい状態が続いているのではないかというのだ。生活実感としては、米経済は以前として厳しい状態にあるようだ。

リストラの増加

ということで、米経済が実際にどうなっているのか調べるために、筆者の友人の発言や米メディアの記事の内容を確認することにした。

まずは、証言の多かったアメリカの雇用状況についてだ。アメリカの失業率は3.7%と低い。また、2月2日に発表された雇用統計では、非農業部門雇用者数は対前月比で35.3万人の増加だ。非常に好調な状態を維持しているように見える。

しかし、政府機関ではない民間の調査機関が発表している数値を見ると、全然違った印象を受ける。リストラが大手企業を中心にかなり早いペースで進んでいるのだ。

たとえば、ヘッドハンティン大手の「チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社」は、12月から1月にかけてアメリカ国内の解雇者数が136%増加したという報告書を発表している。

1月に企業が計画した人員削減数は8万2,307人で、アメリカの雇用者による人員削減のペースは、2024年に入ってから明らかに加速しているという。これは、インフレと高金利が続く中、労働市場が悪化し始めている兆候であるとしている。

2024年になってから大手の米企業が発表しているリストラが大きいことに気づく。以下は、オンラインニュースサイトの「ゼロヘッジ」がまとめ、「X」で公表した大企業の全従業員数におけるリストラの割合だ。

1. Twitch:従業員の35%
2. ハズブロ:従業員の20%
3. スポティファイ 従業員の17%
4. リーバイス:従業員の15%
5. ゼロックス:従業員の15%
6. クオルトリクス 従業員の14%
7. ウェイフェア:従業員の13%
8. デュオリンゴ:従業員の10%
9. ワシントン・ポスト 従業員の10%
10. イーベイ 従業員の9%
11. ビジネス・インサイダー 従業員の8%
12. ペイパル 従業員の7%
13. チャールズ・シュワブ:従業員の6%
14. UPS: 従業員の2%
15. ブラックロック:従業員の3%
16. シティグループ:従業員2万人
17. ピクサー 1,300人

これを見ると驚いてしまう。「米労働局」が発表している公式の雇用統計の印象とはあまりに異なる。

それにしても、このリストラの波を引き起こしているのはなんだろうか?「モルガン・スタンレー」のストラテジスト、マイケル・ウィルソン率いるチームは、企業が経費削減に注力する一方で、「AIのような将来の生産性を促進する技術」にも投資しているため、「業務効率化」のプロセスは、この決算シーズンに米国で過去最高となっているとメモに記している。要するに、AIの活用によるリストラだ。

これらの業界には、ソフトウェア、プロフェッショナルサービス、ヘルスケアサービス、金融サービスなどが含まれる。つまり以前の記事でも書いたように、AIの本格導入による経費削減の波が始まり、これがリストラの大きな波を引き起こしているのだ。

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