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【東京 経済 最新ニュース】金融危機前夜、07年夏を彷彿させる世界経済-同時多発的ショック襲う

ビジネス・IT・マネジメント・その他

【ニュース概要】

Enda Curran

  • 世界的な景気後退入りの可能性や深刻な金融混乱の危険性高まる
  • 各国の優先順位の違いや財政余力低下で政策協調の実現は疑わしい

世界経済は急減速の兆候を呈している。トラス英政権が打ち出した大型減税案など政策当局自らが招いたものも含め、一連の衝撃に見舞われる状況にあって、世界的なリセッション(景気後退)入りの可能性や深刻な金融混乱の危険性が高まっている。

サマーズ元米財務長官は9月29日、ブルームバーグテレビジョンの番組で現状について、「高リスクの局面にある」と述べ、「2007年8月に人々が不安になったのと同じように現在も不安が高まっている」との認識を示した。

  こうした緊張の中心にあるのは、1980年代以来最も積極的な利上げの影響だ。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる米金融当局をはじめ、各国・地域の中央銀行の大多数は、過去数十年ぶりのインフレ高進を予測できず、物価安定と信認を回復しようと急ピッチで利上げを進めている

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  利上げの影響や物価高騰に伴う消費者の購買力への打撃を示す証拠は急速に増えている。ナイキが売れ残り製品の在庫急増を発表したほか、フェデックスは貨物取扱量を巡る警告でショックを広げ、韓国の8月の半導体生産は需要減退で約4年ぶりの前年割れとなった。ブルームバーグは、アップルがスマートフォン最新機種「iPhone14」の増産計画を断念したと先に伝えた。

  金融引き締めの打撃がフルに感じられる前の段階であっても、こうした変調が顕在化している。米国など多くの国・地域の金融当局は信認を取り戻そうと大幅利上げを継続する方針を表明。債券の保有を圧縮する量的引き締め(QT)はようやく本格化したばかりだ。

  米金融当局がインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は8月に予想を上回る伸びとなり、ユーロ圏の9月のインフレ率は初の2桁台を記録するなど、ブレイナードFRB副議長が9月30日の講演で指摘した通り、引き締めの「時期尚早な巻き戻しを回避する」必要性を浮き彫りにした。

  ロシアによるウクライナ侵攻の衝撃持続に加え、悲観的な経済見通しの広がりが金融市場に不安の種をまき、懸念を増幅させている。積極的な米利上げを受けたドル急伸はインフレ抑制に寄与する一方、他の通貨の下落によってインフレを輸出し、米国以外の各国・地域当局は景気抑制的な対応を余儀なくされている。

  インド準備銀行のダス総裁は30日、追加利上げの決定後、「世界経済は新たな嵐の目に入った」と話した。

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