「社長の年収は2,000万円までがひとつの目安」である理由
公開日 2022年2月8日 更新日 2022年2月8日
オーナー社長がいくら役員報酬を取るべきなのか?について、わかりやすくまとめられている記事が幻冬舎GOLD ONLINEに掲載されています。
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、無理やりまとめると以下のとおり(小見出しより)。
- 個人と法人の税負担、どちらが支払いを抑えられる?
- 最もキャッシュを残すための役員報酬シミュレーション
- 法人にお金を残す場合、最終的にどう受け取ればいい?
「社長の役員報酬は、2,000万円がひとつの目安」といわれます。
会社に利益が大きく出ていても、敢えて多額の報酬を取らない社長は少なくありません。その理由は、多額の役員報酬を得ることによる、所得税・社会保険料などの負担増を回避するためです。
オーナーと会社の財布がほぼ一体である中小企業の場合、会社と個人のどちらが支払うかということはあまり関係ありません。個人と法人の合算で、残るお金が最大限多くなることが重要です。
起業したばかりだったり、安定した収益を上げられるか先行きに不安がある、従業員の雇用を守るなどの理由で、自らの役員報酬をゼロ円とすることを検討される経営者も多くいます。
確かに役員報酬には「最低賃金」の考え方はありません。しかし役員報酬を減らせば、個人の負担は減りますが、結果的に会社の利益が増えることで、法人税の支払いが増えます。
だからといって社長個人への報酬を増やせば、会社の利益は減るので法人税が減る一方、個人の所得税・社会保険料の負担などは増えてしまいます。
いま自社にとって最適なポイントがどこか?を把握するのが非常に難しいところです。具体的に、オーナー企業の社長にとって、もっとも無駄なく会社・個人にバランスよく手元にお金を残せる方法は何か。役員報酬をどのように設定すればよいのでしょうか?
記事中にありますが、例えば役員報酬はほどほどに抑えて、小規模企業共済を使って節税と退職金の積み立てを両立させるやり方があります。最大でも月額7万円年間84万円までという金額上限がありますが、掛け金は全額所得控除になります。
小規模企業共済による「掛金の全額所得控除による節税額」は以下のようになります。
画像の引用元:https://www.smrj.go.jp/kyosai/skyosai/about/installment/index.html
将来設計上それでも足りないようであれば、経営セーフティ共済や法人保険を活用して、役員報酬にせず共済・保険の形で将来の退職金を積み立てる方法も考えられます。
会社・個人にかかる税負担を考慮した適切な役員報酬を設定し、法人利益を確保したうえで、最終的に退職金として受け取るという形が、オーナー企業の社長にとっては最も効果的に手元にお金を残せる方法といえますね。
記事中にはさまざまなシミュレーションが示され、役員報酬2,000万円近辺が「個人の税負担率>法人実効税率」となる、トータルの税負担でみたときの損得の判断ラインになる根拠がよくわかります。
5分ほどさらっと読める記事ですが、役員報酬をいくらにするか?のポイントがわかりやすくまとめられた内容だと思います。ご興味があれば、ご一読されてはいかがでしょうか。
《参考記事》
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【経歴】
1979年生まれ 京都市出身。
同志社大学経済学部卒業後、日本ユニシス株式会社(現BIPROGY 株式会社)入社。一貫して金融機関向けITシステム開発業務に携わる。
金融システム開発の現場で、2007年~2009年頃のリーマンショックによる経済の大混乱、強烈な景気後退、資産の激減などを目の当たりにする。
その経験から、「これからの日本人の合理的な資産形成・防衛に、正しい金融リテラシーが絶対に必要」という強い思いを持ち、2011年4月 株式会社トータス・ウィンズに入社。
中小企業に特化したリスクマネジメント対策のコンサルタントとして、500社以上の中小企業、1,000人以上の保険相談業務に携わる。2015年、代表取締役就任。
法人保険活用WEBサイト『点滴石を穿つ』を運営する一方で、法人向け保険代理店として、東京都中央区を中心にコンサルティング活動を行なう。
【趣味】
美術館巡り、千葉ロッテマリーンズの応援
【自己紹介】
中小企業向けの金融商品が数多ある中で、わたしは一貫して『100%顧客優位な商品選び』をポリシーに中小企業経営者向けの保険活用プランニングを行なってきました。
これまでのキャリアでの最大の学びは、『お金やお金の流れに関する知識や判断力=「金融リテラシー」は、私たちが社会の中で経済的に自立し、生き抜くために必要不可欠』ということです。
そして金融・保険に携わるプロとして、何よりお客様に対する誠実さ・真心・信頼関係より大切なものはないと考えています。
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