運動だけで燃やせる脂肪は5%が限界という説 「食べた以上に動けば痩せる」は科学的に間違い
公開日 2021年11月17日 更新日 2021年11月17日
運動しても一向に減らない体重問題
コロナ禍による、おうち時間増加をきっかけに、日常習慣に意識して運動を取り入れている人は多いと思います。
こちらの記事によると、アメリカの統計ですが新型コロナウイルスに感染した人 約5万人を対象にした調査結果では、「ウォーキングなどの運動や身体活動を習慣として行っている人は、新型コロナウイルス感染症に感染しても重症化するリスクが低い」ことがデータ上あきらかのようですから、感染症予防のためにもぜひ取り入れたい習慣ですよね。
私も2020年4月ごろから運動不足解消のため、毎朝5時過ぎから平日30分、土日祝1~2時間の散歩&スロージョグを日常生活に取り入れています。
そうすると、毎週だいたい平均5時間、月20時間程度の有酸素運動をしていることになり、計算してみると1か月あたり約7000~1万キロカロリーを消費していることが分かりました。
これは私の身長170センチだと、ちょうど脂肪1kgを消費するのに必要なカロリーです。
毎年の健康診断で『腹囲85センチ以上のメタボ判定』に悩む中年おじさんにとって、毎月1kgずつスリムになっていけば、こんなにうれしいことはないのですが・・・、1年以上経ちますが、一向に痩せません。
正確に言えば、もともとの体重72~73kgから2か月ほどで一気に5kgほど落ちて67kg台に到達。
そこから減ることは無く1年以上68~70kgをキープといった感じです。脂肪に隠れた腹筋は、未だに顔を見せてくれません。
1年以上、毎日1万歩は必ず歩いていますし、食事にも気を付けているつもりなのに一体なぜ?!
・・・とずっと不思議に思っていたところ、プレジデント・オンラインで以下の興味深い記事を見つけましたので、ご紹介します。
【参考記事】
詳しくは記事をご覧頂くとして、要点は以下のような内容です。
燃やせる脂肪は5%が限界…科学的に見て「運動したら痩せる」が大間違いである理由
〇毎日4時間運動してもやせない理由
運動量だけをどれだけ増やしても、摂り過ぎたカロリーを燃やすことは不可能
〇「運動人口が増えても、太った人は減らない」統計データがある
どこの国でも減量のための運動を奨励するために膨大な資金を費やしたが、運動する人が増えても、肥満率の減少にはまったく効果がなかった
〇タンザニアのハッツァという民族は、食料を採取するために一日に24~32キロも足で移動するが、ハッツァ族が一日に燃やすカロリーは、欧米諸国の一般的な成人とほとんど変わらないことがわかった
〇どうしても「食べた以上に動く」とやせそうに思える
これまで、「肥満の解消には食事療法と運動の両方が大切」だと、どちらも同じくらい重要であるかのようにいわれてきたが、肥満の原因の95%を占めるのは食事である
〇長期間にわたって行われた研究では、実際に減った体重は予測の30%にとどまった
ある実験では、被験者の運動を週5回、1回あたり600キロカロリーを消費させた。10カ月後、運動をした被験者たちの体重は4.5キロ減った。だが、減ると予測されていた体重は16キロだった
〇実際に落ちた体重が、予想よりはるかに少ないのはなぜか?
その犯人は「代償作用」という現象で、人体に2つのメカニズムが働いている
(1) 運動をすると摂取カロリーが増える
→体は安定した状態を保とうとするので、激しい運動をしたあとは、いつもより多く食べてしまう。(体にとって必要だから“お腹がすく”)
(2) 運動以外の活動によって、そのほかの時間の過ごし方が変わる。
→激しい運動をした後は体を休めようとする。だから激しく動いた人たちは後から動かないし、運動しなかった人たちは後から自発的に動こうとする。結局大きく変わらない。
〇運動することによって得られる利点には限りがある。
食べ過ぎの分を、運動だけ増やして清算しようというのは無理な話で、偏った食事のツケから逃れることはできない。
まとめ
「運動したら痩せる」のはもちろん嘘ではないですが、人間の本能として「食べた分だけ食欲が増して食べる量が増える」のが自然なので、「運動だけで痩せる」のは難しいですね。
食事を摂ることで簡単にカロリーは貯蔵できますが、運動で消費するカロリー自体は大したことないので、日常的に意識していないと、歳を取るごとに「食べすぎた覚えはないのに太っていく」ことになります。
個人的には、日常生活の中に「いかに無意識で楽に続けられる痩せ習慣を取り入れられるか」が重要かと思います。
結局は「食事7割、運動3割くらいでカロリー収支がトントンかマイナスに、栄養バランスが偏らないように気を付ける」ことが大切ですね。
ぜんぜん沢山食べてる覚えはないのに何故か太る・・という方は、レコーディングがお勧めです。実際にやってみると、どれだけ無意識にムダなカロリー摂っているかビックリしますよ。以下の記事に詳しく書いています。
【関連記事】
ご参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
【経歴】
1979年生まれ 京都市出身。
同志社大学経済学部卒業後、日本ユニシス株式会社(現BIPROGY 株式会社)入社。一貫して金融機関向けITシステム開発業務に携わる。
金融システム開発の現場で、2007年~2009年頃のリーマンショックによる経済の大混乱、強烈な景気後退、資産の激減などを目の当たりにする。
その経験から、「これからの日本人の合理的な資産形成・防衛に、正しい金融リテラシーが絶対に必要」という強い思いを持ち、2011年4月 株式会社トータス・ウィンズに入社。
中小企業に特化したリスクマネジメント対策のコンサルタントとして、500社以上の中小企業、1,000人以上の保険相談業務に携わる。2015年、代表取締役就任。
法人保険活用WEBサイト『点滴石を穿つ』を運営する一方で、法人向け保険代理店として、東京都中央区を中心にコンサルティング活動を行なう。
【趣味】
美術館巡り、千葉ロッテマリーンズの応援
【自己紹介】
中小企業向けの金融商品が数多ある中で、わたしは一貫して『100%顧客優位な商品選び』をポリシーに中小企業経営者向けの保険活用プランニングを行なってきました。
これまでのキャリアでの最大の学びは、『お金やお金の流れに関する知識や判断力=「金融リテラシー」は、私たちが社会の中で経済的に自立し、生き抜くために必要不可欠』ということです。
そして金融・保険に携わるプロとして、何よりお客様に対する誠実さ・真心・信頼関係より大切なものはないと考えています。
皆さんが安心して納得できる金融商品選びができるよう、わかりやすい記事を書き続けることで貢献していきます。